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災害時、避難所の過ごし方とは?また、避難所以外で過ごす場合の注意点

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2018.03.23 更新2018.03.29

昨今では火山の噴火や大雪など天災も多い日本ですが、よく考えると避難する場所について知らないことも多いので、この機会に教えてください。

避難所は、集団生活の場ということを忘れないようにしましょう。

地震をはじめ自然災害の多い国、日本。避難所にもさまざまな名称があり、その役割もそれぞれ異なります。今回はその役割から避難時の持ちもの、避難所・避難所以外での過ごし方などについてお伝えします。


役割の違う2種の避難所とは?


いわゆる「避難所」とは、「災害対策基本法」という法律にて名称や役割が定められています。特に2013年の改正で2種類の避難所に定義され、話題となりました。それぞれ避難により移動するタイミングが異なるので、自宅周辺の避難所がどちらに該当するのかを調べておきましょう。


●命を守るために逃げ込む「避難場所(指定緊急避難場所)」
災害が発生し、または、発生する恐れがある場合にその危険から逃れるための避難場所として、洪水や津波など異常な現象の種類ごとに、安全性などの一定の基準を満たす施設または場所が「避難場所(指定緊急避難場所)」です。


自治体などにより一時避難地・緊急避難施設・広域避難場所などの名称でも呼ばれています。大地震であれば津波を避ける高い場所や火災を避ける広い場所、台風や大雨であれば浸水や土砂災害を避ける、河川や土砂災害発生地域から離れた場所などになります。


●緊急避難後に一時滞在する場所が「避難所(指定避難所)」
災害の危険性があり避難した住民などを、災害の危険性がなくなるまで必要な間滞在させる、または、災害により家に戻れなくなった住民などを一時的に滞在させるための施設が「避難所(指定避難所)」です。


こちらも自治体などにより、生活避難所・収容避難所・二次避難場所などとも呼ばれます。避難場所と避難所は同一の場所が指定されることもあります。自宅や学校・職場周辺のハザードマップを見て、最初に逃げ込む「避難場所」と、落ち着いたあとに移動する「避難所」の場所を確認しておきましょう。


●避難所へ入らず「在宅避難」をする場合
そもそも避難所の収容人数は住民すべてを対象としておらず、家が無事だった方については自宅で「在宅避難」をすることになります。在宅避難の備えとしては、「自宅の耐震化」と「非常用トイレ」の準備が最重要です。


家自体と家具類の安全対策をとり、普段から家族1週間分の水と食料は自前で備蓄しておきましょう。これにカセットコンロ一式、簡易トイレ、常備薬、生理用品など最低限生活に必要だと思うものを、ぜひ用意してください。また、在宅被災者も避難所へ行けば支援物資を受け取れますので、足りないものがあれば避難所へ行ってください。


避難所での過ごし方・心構えと注意点


避難所はホテルではなく共同生活の場であり、運営者は行政の職員ではなく私たち地域住民になります。行政が開設状況を把握した避難所には職員が派遣されることが多いですが、大規模災害の場合は職員自身も被災者となりますし、数十名~数百名の避難者の面倒をわずか数名の職員が見ることはできません。避難者となる自分自身も避難所の「運営者」なのだという意識が重要です。


●避難所のトイレについて
大規模災害が生じた際、常に問題となるのがトイレです。災害で停電や断水が生じてトイレが使えなくなった場合、本格的な仮設トイレが設置されるまでに早くても数日が必要です。


水が流れない状態でむりやり用を足してしまうと、そのトイレが使えなくなってしまいます。避難所の立ち上げが完了するまでは、備蓄されている非常用トイレか自宅から持参する携帯トイレを使うようにし、汚してしまったら自分できれいにしましょう。


●避難所での食事について
避難所には備蓄食料が用意されていますが、その数と内容は必ずしも十分とは言えません。また外部からの支援が開始されるのにも数日かかりますので、大規模災害の場合は自分たちで初期の食料をまかなう必要があります。火を使わなくても食べられるものを持参するようにしましょう。


●避難所の衛生管理・風呂について
集団生活においては、感染症や食中毒の発生に注意する必要があります。トイレのあとや食事の前にはウェットテッシュなどで手指を清潔にし、またマスクなどを着用して感染の防止に努めましょう。避難所に風呂が設置されるのにも時間がかかりますので、ボディウェットタオルなどを使ってケアしたり、可能なら自宅に戻って行水をしたりします。


非常事態、避難所に持って行くものとは?


先に書いたとおり、「避難場所」と「避難所」の役割が異なるように、持って行くべき防災グッズの内容も異なります。取り急ぎ「避難場所(指定緊急避難場所)」へ移動する際には「非常持出袋(リュック)」だけを持ち、その後「避難所(指定避難所)」へ移動する場合に 「生活グッズ一式」を持って移動しましょう。以下は避難所へ持って行くグッズの解説です。


●避難所で配布されないアイテムを優先に
「避難所で入手できないが、自分と家族には不可欠なもの」がある場合、それを最優先で準備します。メガネ・補聴器・入れ歯・持病の薬などのスペア・赤ちゃんのオムツ・おしりふき・ミルク・女性用の生理用品・ペットを連れて行く場合はペット用品など。こうしたものは普段から多めに買い置きして、非常時にも在庫を切らさないようにしましょう。


●水・食料・トイレ
避難所で配られる水・食料にはかぎりがあります。また食物アレルギーを持つ家族などがいる場合は、対応した非常食を持参する必要があります。災害初期においては、火を使わなくても食べられるものを中心に準備をしてください。またトイレが設置されるまでは携帯トイレを使用したり、またトイレットペーパーなどが不足する場合があるため、紙だけは持って行ったりするとよいでしょう。


●生活用品
衛生管理をするための歯ブラシやウェットテッシュは、水の節約にもなるので役立ちます。マスク・ニット帽・スウェット衣類があると避難所では便利です。レインウェアは雨対策にもなりますし、防寒着としても役立つので準備してください。また災害直後の被災地では空き巣被害が増加するため、可能であれば現金や通帳などの貴重品は避難所へ持ち込み、常に身に着けて管理するようにしてください。


●避難所へ持って行かない方がよいもの
避難場所・避難所は禁酒禁煙です。隔離された喫煙スペースなどが準備されるまで、タバコなどは持ち込むのは避けましょう。また大地震直後は火災が起こりやすい状況にあるため、倒れやすいロウソクではなくLEDライトを使うようにしましょう。


避難場所・避難所に関してさまざまな視点でまとめましたが、自治体などのウェブサイトやガイドブックを普段からよく見ておき、いざというときに備えるとよいでしょう。特に備蓄に関しては、日常生活で消費しながら買い足していく「ローリングストック」が賢い方法となります。専用スペースがなくてもできる手法なので、今日からでもはじめてみることをおすすめします。


備え・防災アドバイザー 高荷智也

身近な危機に対応できる、暮らしの備え・防災をお伝えします。

「備え・防災は日本のライフスタイル。」世界有数の災害大国日本において、私たちの身近に潜むリスクに対処するためには、生活の中に備え・防災を取り込む必要があります。個人と家庭の視点で、暮らしの備えをご案内します。

【URL】 http://sonaeru.jp/
【経歴】 2007年に本業のかたわらで始めた防災ブログが反響を呼び、2011年より防災をテーマとしたセミナー・執筆・メディア出演を開始。2015年に、屋号をソナエルワークスと定め、以来インターネットメディアや講演会などを中心に活躍中。1982年、静岡県生まれ。
【メディア】 テレビ、新聞、雑誌など出演多数、生活者視点の分かりやすい防災アドバイスに定評がある。著書に「中小企業のためのBCP策定パーフェクトガイド(2015年)」、他。

※上記に関するご質問、お問合せは、原則受付けておりませんのであらかじめご了承ください。

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