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給与明細書は保管?捨てる?

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2015.03.30 更新2017.03.22

社会人になり数年経ちますが、給与明細書の管理方法がわかりません。毎月紙で給与明細書が渡されるのですが、きちんと保管しておいた方がいいのでしょうか?前の給与明細で捨ててしまったこともあるのですが、捨てても問題ないのでしょうか?給与明細書の保管方法について教えてください。

最低、過去2年分はすぐに確認できる状態で保管しておきましょう。

■どのような時に給与明細が必要となるのか

給与明細が必要となるケースは大きく3つあります。1つは年金保険料の確認ともう1つは所得税、住民税等の税金のため、3つめは突発的な事由のためです。


まず、1つめの年金保険料の確認ですが、厚生年金に加入している場合、毎月「厚生年金保険料(もしくは健康保険料と合算して社会保険料という項目」が給与から控除がされます。老齢年金や障害年金、遺族年金を受給する際に、思っていたよりも年金額が少ないというケースがあります。その場合に過去の給与明細を確認すると、あなたの実際の給与額よりも少額で企業が年金事務所へ申告していたり、入社から数か月は厚生年金に未加入であった、退職月の前月に厚生年金を脱退していたということが後から判明することがあります。


あまり知られていませんが厚生年金や健康保険をはじめとした社会保険料は、企業が半額を負担しています。そのため、企業側としては少しでも社会保険料を節約したいのが本音です。そして、故意かどうかに関わらずあなたの社会保険手続きに誤りがある場合、年金額に影響するだけでなく、厚生年金保険料未納として国民年金料を追納する必要さえ出てくるのです。


「消えた年金問題」でこれらを証明するために数十年前の給与明細等の支払いの実績がわかるものを提出する必要がありましたが、給与明細を紛失していたり、企業が倒産していたことによって、これを証明できない場合には泣き寝入りするしかありませんでした。この問題を解決するために今はねんきん定期便という制度ができましたので、毎月加入実績を確認している場合には年金のために保管する必要はありません。


2つ目は、税金の問題です。住民税は前年の所得を基に算出されます。その所得は12月に行われる年末調整の際に企業が給与支払い報告書を市区町村に届け出ることによって6月より決定されます。決定額に疑義が発生した場合や医療費控除の申告をする場合に必要となるケースがあります。尚、これらの場合は源泉徴収票があれば足りますので、源泉徴収票を発行してもらった後は特に保管する必要はありません。


3つ目は、突発的な事由のためです。離職票を発行してもらうこともなく突然会社が災害等で倒産してしまい失業給付の申請ができない場合や未払い残業代等の請求を会社に行う場合、離婚調停を行う場合等、証拠書類として給与明細を提出しなければならないケースがあります。失業給付の確認期間や賃金請求期間は原則として過去2年となっていますので、最低この期間分は保管しておくと安心です。


■保管方法はどのようにすればよいのか

最近では電子明細を利用する企業が増加しています。そのような場合でもサーバーの負荷の問題により3か月程度で自動的に削除されていくことがありますので必ず出力するかデータ化して保管する必要があります。


保管方法は、紙だとかさ張るのが嫌だという場合は携帯電話のカメラで給与明細を撮り、データを携帯会社のクラウドサービスに同期させたり、または、給与明細用の無料のWEBメールを取得してそのメールに送信したりすると手軽に保管できます。


社会保険労務士 田治米 洋平

給与や年金の疑問をわかりやすく解説します。

社会保険労務士の立場からお金に関するお話をお届けしています。 給与や年金は多くの人にとって身近な問題です。 最近何かと話題のこれらの情報を、私、田治米洋平がナビゲートします。

【URL】 http://www.sr-tajime.com/
【経歴】 社会保険労務士。同志社大学卒業後、IT企業にて人事管理部門にて勤務。 2006年、独立。2014年青山学院大学大学院法学研究科修了。
【監修】 「起業に関するお金Q&A」(日経産業新聞)、IT現場の労務問題(「労務事情」産労総研)、「資金調達マニュアル」(経産省DG)、「労務トラブル相談」連載(マイナビ)他

※上記に関するご質問、お問合せは、原則受付けておりませんのであらかじめご了承ください。

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