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お葬式での男性の服装とは?

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突然のことですが、週末にお世話になった方のお葬式に参列することになりました。お葬式ではどのような恰好、服装すればいいのでしょうか?お葬式における男性の服装について教えてください。

基本はブラックスーツ。靴は磨いておくなど細かい配慮も。

喪服は本来は「喪に服する」遺族だけが着用するものとされていました。参列者は「取り急ぎ駆けつけた」という意味で、特に通夜では平服で訪問すべきとされていましたが、戦後になって急速に冠婚葬祭マナーに関するノウハウが普及したために、昨今では参列者も黒を着用すべきという意識に変化しています。


■基本はブラックスーツ

喪服には遺族が着用する礼服と、略礼服がありますが、一般の人が喪服として着用するスーツは、略礼服にあたるブラックスーツが基本です。喪服で使われる黒は、通称「スーパーブラック」といわれる深黒で、普段着で使われる黒より発色が良くツヤのあるタイプになります。


弔事シーンでは通常、黒ネクタイ、黒靴下を着用します。シャツは白、カフスボタンは控えめにするなどの配慮が必要。ネクタイピンやポケットチーフははずします。靴は金具のない黒が良いでしょう。ハンカチや傘など小物の色もモノトーン系で揃えるようにします。


■喪服を着用できない事情の場合

男性の場合、会社帰り、もしくは仕事の途中などの参列で、喪服を準備できない人も多いようです。その場合、紺やダーク系のスーツでも、一般参列者という立場であれば失礼にはあたりません。気になって「喪章」を腕につける人もいますが、本来「喪章」は喪に服する遺族がつけるもので、一般の人は付けるものではないのでご注意を。なお、世話役などを引き受けた場合は遺族側の立場となりますから、喪章をつけてもかまいません。


■地域によっては、喪服着用が×のことも

地域によっては、喪服着用は遺族のみで、参列者は平服を着用するべきとされているところもあります。

その場合は紺やダーク系のスーツを着用します。その場合でも、開襟シャツ、色付きのワイシャツは避けたほうが無難です。慣れない土地での葬儀の場合、地域の事情に精通した人か、地元の葬儀社などに事前に聞いておくと良いでしょう。


大切なことは「相手を思いやる気持ち」です。突然の訃報で会社帰りの参列であったとしても、上着のボタンをしめる、靴は磨いておくなど、弔意の気持ちを服装で伝えることが大切です。

お葬式という場では、なぜ普段とは違う装いをしなければならいのか意味を考え、失礼のないマナーで参列したいものです。


葬儀・お墓コンサルタント 吉川美津子

筆者の写真

今さら聞けない仏事&弔事の基本マナーをお伝えします。

仏事&弔事のマナーは難しいと思っていませんか?これまで多くの葬儀やお墓の現場に携わり、遺族と接して感じたことは、マナーの基本は弔意の心だということ。故人やご先祖に対する尊厳と、家族へのおもいやりを念頭に、なぜ特別なふるまいをいをしなければいけないのかを考えれば、自然と気持ちが行動にあらわれるはず。葬儀やお墓のことなど、ここでは一般的なマナー本に書かれている情報ではなく、死に関する分野で培った豊富な現場経験をもとに、現代に合った情報をお伝えします。

【URL】 葬儀ビジネス研究所 http://www.1sogi.com
【所属】 日本葬祭アート&デザイン協会 理事、駿台トラベル&ホテル専門学校非常勤講師他。
【メディア】 「プレジデント」、「週刊女性」、「anan」、日本経済新聞、読売新聞、「ノンストップ!」(フジテレビ)出演他。
【著書】 「葬儀業界の動向とカラクリがよーくわかる本」(秀和システム)、「まだ元気!なアナタのための終活のはじめかた」(メディアファクトリー)他。

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