トラブル解決術

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海水が目の中に入ってしまった時の対処方法とは?

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今年の夏は家族で海水浴に行く予定をたてています。子どもたちにとって初めての海なのですが、もし子どもの目に海水が入った場合はどのように対処すればいいのでしょうか?

洗いすぎることはかえって目のトラブルの原因に。

海では目を開けて泳ぐ方もいらっしゃるぐらいですので、海水が目に入ったからと言って即座に慌てることはありません。目には瞬きをしたり、涙を流すことでの自浄作用もあります。ただし、砂やごみなどの異物が一緒に入ってしまったり、きれいに見えても海水には目に見えないプランクトンなども含まれているため、違和感を感じて目をこすってしまったりすると角膜を傷つけてしまうこともあります。また、海水も涙も同じ塩水でありながら、塩分濃度やpH(ペーハー)の違いから、目に入ると非常にしみます。このことで特に子どもは目を手でこすってしまいがちですので、気になるようであればすぐに目を洗いましょう。


気をつけたいのは、水道水で目を洗いすぎないようにすることです。もちろん、砂などが入ってしまった場合は、それを取り除くことの方が優先ですが、そうでなければ軽く洗い流す程度にします。目にとって必要な成分までを洗い流してしまうと、逆に細菌に感染する可能性も。また水道水は涙と浸透圧が異なるため、大量の水で目を洗うと目の表面にキズが付きやすくなってしまいます。よくプールサイドにある目を洗う上向きにシャワーのように水が出る水道では、水を勢いよく出しすぎないようにも気をつけてください。水流が強すぎるとやはり目に良くありません。このように念入りに洗いすぎることは、かえって目のトラブルの原因にもなるため注意しましょう。


安心なのは生理食塩水で目を洗うことですが、とっさに手元にあることは少ないため、もし持参していればコンタクトレンズ用(人工涙)、または子ども用の目薬などを使うと良いでしょう。目の周りについた塩や砂、ゴミなどは、目に入らないようにそっと優しくふき取ってください。


なお、コンタクトレンズを使用するなら、海水の影響を受けてもその日だけで捨てられる、1Dayタイプ(使い捨て)がおすすめです。この場合も目に異物が入った場合に使えるコンタクトレンズ用の目薬は持っていたほうが安心。ただし、海上では思わぬ強風にレンズがずれてしまったり、海水が目に入って取れてしまったりすると、視力を失ってパニックになりがちです。できれば度付きのゴーグルなどを利用することも検討されてはいかがでしょうか。


旅行ジャーナリスト 小暮祥子

筆者の写真

安全で楽しい家族旅行・レジャーのお手伝いをします。

旅行ジャーナリストとして安心で楽しい家族旅行・子連れ旅行をご紹介しています。旅先では様々なトラブルに遭遇することがあります。事前の準備をしっかりして安全な旅行をお楽しみください。

【URL】 Travel with kids http://www.travelwithkids.jp/
【資格】 国内旅行業務取扱管理者、 厚生労働省認定 温泉入浴指導員・温泉ソムリエ
【メディア】 All About「家族旅行・子連れ旅行」「伊豆・熱海」、 こどもと一緒に旅しよう!(子連れ旅NEWS、コラム)など連載多数。

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