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ヒルに噛まれた時の対処方法とは?

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2016.12.20 更新2017.03.16

今度の休みに、初めての山登りを計画中です。簡単な初心者コースからデビューしようと思うのですが、山登りになれている友人に「ヤマビルに気をつけてね」と言われました。ヤマビルはどんな山にいることが多いのでしょうか?また対策やヒルに噛まれた後の対処方法を教えてください。

涼しくて爽やかな場所にはヤマビルはほとんどいません

陸に棲む吸血性のヒルがヤマビルです。ちょっと前まで、特にヤマビルに気をつけなくてはいけないのは、紀伊半島など暖かくて降水量の多い山に限られていました。ところがシカの繁殖にともなって、シカを媒介にしてヤマビルが勢力を拡大、最近は関東の丹沢など、各地の低山でもヤマビルの被害が目立つようになりました。


●まずヤマビルの生息域を避けましょう

いちばん確実な予防法は、ヤマビルが活動するような山域や季節を避けることです。標高が高い場所や涼しい季節には、ヤマビルの被害はほぼありません。逆に言えば、ヤマビルの心配をしなければいけない山域・季節は、蒸し暑くて山登り自体があまり快適でないと言えます。ヤマビルに限らず、蚊やハチなども、高い所より低山に多いです。


初めての山歩きだと、「まずは近郊の低山から」と思いがちですが、私が最初におすすめしたいのは高原歩きです。高原は低山にくらべてヤマビルなどの不快生物が少ないばかりでなく、一般に花が多く、誰もが感動するような景観にも恵まれているなど、山歩きが大好きになる要素がいっぱい詰まっています。


傾斜もなだらかで、近郊低山より体力の心配がいらないコースが多いです。私は東京に住んでいますから、長野県の戸隠高原、志賀高原、蓼科高原、群馬県の玉原高原、山梨県の清里高原などのトレイルによく出かけます。


それから同じ標高でも、ヤマビルの多い山域とそうでない山域があるのも事実です。例えば関東近辺で言えば、ヤマビルは丹沢や房総などに多く、奥多摩や高尾、箱根などには少ないです。これはシカの生息数と関係していると言われています。ちなみに私は仕事で皆様と毎週山を歩いていますが、暑さが苦手なので涼しい所ばかり選んでいるせいか、ヤマビルはその姿すらまず見かけません。


●それでもヤマビルが心配な場所に出かけるときは

それでもヤマビルが心配な山域に出かけざるを得ないときは、まず肌の露出を避けること。ヤマビル対策に限らず、長袖長ズボンは基本です。ただヤマビルは靴から這い上って、ズボンや靴の中に侵入することが多いため、一筋縄ではいきません。


効果的なヤマビル対策としては、ズボンの裾と靴をガムテープでとめて隙間をふさぐ、ゲーター(スパッツ)を着用するなどがあります。さらに登山用品店などでヤマビル忌避スプレーが市販されていますので、これを使用すると良いでしょう。


●もしヤマビルに噛まれていたら

ヤマビルが吸い付いているのを、万一発見したら…血で膨らんだヤマビルを見ただけで、相当にショックですよね。映画「スタンドバイミー」の中で、少年が自分のパンツの中にヒルが吸い付いているのを発見して卒倒したシーンがありましたっけ。でも見た目ほどには実害がありませんので、落ち着いて対処してください。


ただ引っ張っただけでは、吸い付いたヤマビルは伸びるだけで、なかなか離してくれません。無理にはがそうとすると、傷口を広げる恐れがあります。ヤマビルに消毒用アルコールをかける、食塩をすりこむ、食酢をかける、ライターの火をヤマビルのお尻に近づける(自分のやけどに注意)などで、簡単に落とすことができます。


ヤマビルの唾液には麻酔成分が含まれているため、血が流れている割にはほとんど痛くありません。またヒルジンという血液凝固を阻害する成分が含まれているため、出血がなかなか止まらないのが特徴です。


ヤマビルが落ちたら、きれいな水で傷口を洗い流しましょう。そして清潔なガーゼと包帯などで、軽く圧迫を加えて保護します(出血が止まらないからといって、けっしてきつく縛って血流自体を止めたりしないでください)。2時間くらいは出血が止まらないのですが、総失血量はそれほど多くはありません。治りにくいときは医師に相談しましょう。


ネイチャーガイド 橋谷晃

正しい知識とルールで、大自然を満喫しましょう!

自然を楽しむトレッキングなどを開催するスクールの代表として、初心者の皆さんと 年間100日ほど、山の自然を楽しんでいます。安全で楽しい自然との付き合い方を学 んで、大自然をエンジョイしましょう。

【URL】 ネイチュアリング・スクール「木風舎」http://www.mokufusha.com/
【メディア】 NHK教育テレビ「チャレンジ!ホビーあなたもこれから山ガール」に講師 役としてレギュラー出演したのをはじめ、テレビ東京、J-WAVEなどテレビ・ラジオ 番組に出演多数。
【著書】 『チャレンジ!ホビーあなたもこれから山ガール』(NHK出版)、『トレッキ ングのABC』『失敗しない山道具選び』(山と渓谷社)、『ネイチャースキーに行こう』 (スキージャーナル)、など多数。

※上記に関するご質問、お問合せは、原則受付けておりませんのであらかじめご了承ください。

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