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ペットを連れて飛行機に乗る方法とは?

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北海道から東京へ転勤になりました。一緒に飼っている犬も連れていきたいのですが、ペットを飛行機に乗せるにはどうしたらいいのでしょうか?

有料の貨物扱いで同意書にサインが必要です。

大切なペットと一緒に飛行機に乗りたい。そうはいっても、ペットをキャビン(客室)に連れて入ることは、原則、できません。客室に入ることが許されるのは、盲導犬や介助犬などに限られます。ペットはバルクカーゴルーム、いわゆる貨物室に預けられます。貨物室は、客室と同じよう一定の温度は保たれていますが、外気の影響を受けることもあります。航空会社の専用ペットクレート(ペットを移動させるためのケージ)を利用するため、サイズをあらかじめ確認しておくとよいでしょう。通常のサイズであれば、受託手荷物として扱われます。大型のペットの場合は、専用ペットクレートの事前予約が必要になり、なかには貨物扱いになる場合もあります。


航空会社にペットを預けるには、まず、利用する航空会社のチェックインカウンターでペット運送の手続きをとります。出発の、遅くとも30分前までに手続きをするようにしましょう。国内線の場合で、大型ペットでない限り、特に事前予約は必要ありません。ただし、サイズがあうペットクレートの在庫がない場合等に、運送を拒否されることもあります。早めにカウンターへ行くようにしましょう。


ペットの運送には「同意書」が準備されていますので、そちらにサインをします。事前に、航空会社のホームページからダウンロードができます。また、主要空港(羽田や大阪(伊丹・関空)、新千歳、福岡、那覇など)のカウンターには、ペット専用のチェックインカウンターを用意する航空会社もあります。係員にたずねて、手続きを済ませてください。通常、ペットクレートは有料で、一区間あたり一個につき5000円(一部、区間は3000円)程度の利用料がかかります。飛行中は食事や水の補給ができません。カウンターで預ける前に、大切なペットに十分な補給をしてあげることです。


空港内の手荷物置場は適温でないのが一般的で、夏は暑く、冬は寒いので、航空会社では出発の直前までカウンターで預かるように工夫をしています。到着空港では、ターンテーブルに乗るのではなく、到着ロビー階の手荷物受取エリア内で、直接、飼い主へと手渡されるのが一般的です。なかには返却場所を設置している空港もあります。係員の指示にしたがってください。


一般に「ペット」として航空会社が預かるのは、健康状態が良好な小犬、ネコ、小鳥、うさぎ、ハムスターなどです。そして、専用ペットクレートに入った状態の重量には制限があり、ご自身のスーツケース等の受託手荷物と合算した重量にも制限があります。例えば、犬と猫の二匹を預ける場合、それぞれに専用ペットクレートが必要です。また、飼い主が搭乗せず、ペットだけを運送してもらうとなれば別送品となり、貨物扱いのペット輸送となるため、手続きの方法が異なります。ちなみに昆虫や金魚などは、一定の条件を満たしていれば客室へ持ち込むことができます。


観光ジャーナリスト 千葉千枝子

筆者の写真

日本の明日を担うインダストリーとしての観光を応援しています。

旅をテーマにさまざまな角度から魅力やノウハウをお届けしています。旅は人生をより豊かにしてくれるツールです。古今東西、老若男女のエネルギーの行く先を、私、千葉千枝子が自信をもってナビゲートします。

【URL】 http://www.longstaystyle.com/
【経歴】 淑徳大学 教授。中央大学卒業後、富士銀行入行。シティバンクを経てJTBに入社。96年に独立、運輸・観光全般の執筆、講演活動を行うほか、TV・ラジオにも多数出演。観光人材の育成に注力する。
【著書】 「JTB旅をみがく現場力」(東洋経済新報社)、「観光ビジネスの新潮流」(学芸出版社)など多数。

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