トラブル解決術

  • ジャパンダのデータ研究所

海外から日本に帰国するまでの流れとは?

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今度の夏休みに、初めて家族でグアム旅行に行く予定です。グアムに到着したときの流れは調べたのですが、海外から日本へ帰国する際はどのような流れになるのでしょうか?飛行機が到着してから空港をでるまでの流れがわかりません。

日本への帰国は「CIQ」の流れが逆になります。到着Arrival の順路に従いましょう。

出入国の基本的な流れを、CIQと呼びます。これは、税関(Customs)・出入国管理(Immigration)・検疫(Quarantine)の頭文字をとったもので、海外から日本へ帰国するときは、この流れが逆(Q→I→C)になります。


航空機は、目的地の空港に着陸後、スポットに入り、搭乗橋(ボーディングブリッジ)が渡されるなどして、乗客を降ろすための準備を始めます。空港施設と離れた場所に降機した場合、専用のシャトルバスを利用するなどして空港施設へと導いてくれるので、係員の指示に従うようにしましょう。


それでは、空港施設内での手続きの流れを、順を追って説明します。


①到着(Arrivalアライバル)の順路に従い、空港施設(ターミナルビル)内の通路を進むと、まず健康チェックのためのブースがあります。渡航先によっては、機内で配布される「健康に関する質問表」(黄色い用紙)が回収されます。予め、機内で記入しておくようにします。このブース通過では、検疫官が目視で入国者の健康状態をチェックするほか、サーモグラフィーなどで入国者が発熱していないかを確かめています。体調がすぐれない場合は、その旨、申告するようにします。


②入国審査(Immigration イミグレーション)には、パスポートが必要です。帽子をとり、パスポートを準備します。入国審査のブースは幾つもあって、ときには長い列をつくります。外国人と日本旅券(パスポート)を持っている人とではブースが違いますから、ブースの表示を確認して並ぶようにします。幼児をお連れの方は親と一緒に入国審査ができます。このエリアでの写真撮影は禁止されているので注意しましょう。


③手荷物受取所(Baggage Claim バゲッジクレーム)へと進みます。ターンテーブルがあるエリアをさします。スーツケースなど航空会社へ預けた手荷物が、順番にターンテーブルに載せられてきます。そのとき必要なのがクレームタグと呼ばれる、バーコードがついた半券です。手荷物を搭乗地の航空会社カウンターで預けたときに、渡された半券をさします。スーツケースを受け取るとき、手元の通し番号と鞄に付された番号があっているかどうかを確認するようにします。ターンテーブルの上には似たような色柄、型のスーツケースが多く、間違って持ち帰る人があとを絶ちません。注意するようにしましょう。ターンテーブルの周辺にはカートも置かれています。お子さんの目を離さないよう、またカートを押すときには事故に注意してください。


④税関検査(Customs カスタム)へと進みます。緑色のランプの検査台は税関申告なしの人が。赤色ランプは税関申告が必要な人のための検査台です。機内で配布される「税関申告書」(白い用紙)は、申告のあるなしにかかわらず提出しなくてはなりません。それぞれの検査台にいる検査官へ手渡すようにしてください。免税の範囲を超えて海外で買い物をした場合は税関申告が必要なので、赤ランプの検査台へと進みます。検査官がチェックをしたあと、課税分は、空港内の検査台近くにある税関窓口で税金を支払います。また、免税範囲を超えているにもかかわらず故意に申告をせず、緑ランプの検査台をすり抜けようとする人を監視するため、任意に荷物チェックが行われています。指示にしたがい、検査を受けてください。


⑤検査後、出口(空港の到着ロビー)へと進むことができます。


観光ジャーナリスト 千葉千枝子

筆者の写真

日本の明日を担うインダストリーとしての観光を応援しています。

旅をテーマにさまざまな角度から魅力やノウハウをお届けしています。旅は人生をより豊かにしてくれるツールです。古今東西、老若男女のエネルギーの行く先を、私、千葉千枝子が自信をもってナビゲートします。

【URL】 http://www.longstaystyle.com/
【経歴】 淑徳大学 教授。中央大学卒業後、富士銀行入行。シティバンクを経てJTBに入社。96年に独立、運輸・観光全般の執筆、講演活動を行うほか、TV・ラジオにも多数出演。観光人材の育成に注力する。
【著書】 「JTB旅をみがく現場力」(東洋経済新報社)、「観光ビジネスの新潮流」(学芸出版社)など多数。

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