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国際電話のかけ方、海外旅行で電話をかけるときは?

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今度海外旅行に行くのですが、現地から日本にいる友達に電話をかけたいと思っています。国際電話のかけ方を調べているのですが、国際電話のかけ方のルールが複雑でよくわかりません。詳しく教えてもらえないでしょうか。

海外の電話事情はさまざま。料金も含め事前に調べておくとよいでしょう。

国際電話をかけるための手順とは


直通で国際電話をかけるには、次の順でダイヤルします。

国際アクセス番号 + 国番号 + 0を外した地域番号(市外局番) + 電話番号


固定電話の場合は、これらすべてをプッシュします。日本から持参した携帯電話で海外から日本へかける場合には、自動的に国際アクセス番号や国番号を「+」表示で呼び出す仕組みになっています(手動に設定してある場合は、そのかぎりではありません)。


国際アクセス番号とは
国際アクセス番号や国番号は、国や地域によって異なります。国際アクセス番号とは国際電話識別番号とも呼ばれ、電話をかけるときに、その通話が国際電話であることを認識させる番号です。
代表的な国・地域の「国際アクセス番号」は、次のとおりです。



アメリカ本土・ハワイ・グアム・サイパン/カナダ011

韓国/タイ/シンガポール/インドネシア001

中国・ベトナム・フィリピン00

台湾002

オーストラリア0011

ニュージーランド00

イギリス・フランス・ドイツ・スイス・スペイン00

ちなみに日本の国際アクセス番号は、001、010などがあります。日本から海外へ国際電話をかけるときは、まず001や010などの国際アクセス番号をプッシュします。


国番号とは
次に国番号とは、国・地域別に設定されている番号で、世界共通です。例えばアメリカの国番号は1、日本の国番号は81です。国番号も、国際電話をかけるときに必要です。国際アクセス番号の次に、かけたい国・地域の国番号をプッシュします。海外へかけるときは、事前にかける先の国番号を調べておきましょう。
さらに 0を外した地域番号(市外局番)と相手の電話番号をダイヤルします。
海外から日本へ国際電話をかけるとき、海外のホテルの客室からであれば、備えつけの固定電話や案内書に国際電話のかけ方が表示されているはずですので確認してみましょう。
代表的な国・地域の「国番号」は、次のとおりです。


日本81

アメリカ(ハワイ・グアム・サイパン含む)1

カナダ1

中国(香港・マカオを除く)86

韓国82

シンガポール65

タイ66

インドネシア62

香港852

ベトナム84

フランス33

イギリス44

ドイツ49

スイス41

スペイン34

イタリア39

各国の国番号は、旅行ガイドブックや携帯電話など電話会社のホームページにも掲載されています。


<例1:日本からフランスへ電話をかける場合>
日本国内における国際アクセス番号(001や010など)を選択。フランスの国番号は33なので、「010 + 33 + 0を外した地域番号 + 相手の電話番号」となります。日本から持参の携帯電話で、フランス国内からフランス国内の電話番号へ発信した場合も、こちらと同じ扱いになります。


<例2:フランス国内の固定電話から日本へ電話をかける場合>
フランスにおける国際アクセス番号は00で、日本の国番号は81なので、「00 + 81 + 0を外した地域番号(市外局番) + 相手の電話番号」となります。


海外のホテルの客室内に備えつけてある電話機には、「International(国際)」というボタンがある場合があります。その場合は、国番号からプッシュしはじめても通じます。


地域番号の0を外す
「地域番号の最初の0を外す」とは、例えば東京の市外局番は03ですが、0を外して3からかけるということです。携帯電話へかけるときは、090の最初の0を外します。国・地域によっては交換台を通すため、直接に国際電話がかけられない場合もあります。


国際電話をかけるには、どんな方法がある?


海外から国際電話をかけるには、いくつかの方法があります。それぞれの特徴をご紹介します。


プリペイド式テレフォンカード
国や地域によっては、公衆電話で利用可能なプリペイド式テレフォンカードがあり、日本から持参の携帯電話に比べて格安の料金で通話ができます。あらかじめ決められた額を購入する定額方式なので、無駄な通話を控えることが可能です。プリペイド式テレフォンカードは、現地のコンビニやキオスクなどで売られているほか、日本で事前に入手できるものもあります。利用方法は、ガイドブックなどで確認しておきましょう。


ホテル客室の固定電話
一般に海外のホテルでは、客室に備えつけてある固定電話を利用して国際通話が可能です。
「Direct(ダイレクト)」ないし、「international(国際)」と表示してあるボタンを押す、または指定された番号を押すことで、直通で国際電話につながります。


コレクトコール
通話料金相手払いのコレクトコールは、海外の固定電話や公衆電話、携帯電話などからかけることができます。ただし、国・地域によっては、公衆電話や携帯電話及びホテルの客室からの利用ができない場合もあります。また、受け手側がIP電話の際は受け付けない場合があります。


例えば海外から日本へコレクトコールする場合、KDDIのコレクトコール「KDDIジャパンダイレクト」へかけて、オペレーターにつないでほしい日本の電話番号と、相手の名前を伝えます。オペレーターは24時間・年中無休で、日本語で対応してくれます。


コレクトコールのかけ方につきましては、次のページで詳しくご紹介しています。
コレクトコールのかけ方とは?」をぜひご参考にしてください。


携帯・スマホから
携帯電話・スマートフォンの海外での操作方法や契約内容は、旅立つ前に必ず確認をしておきましょう。
通信事業者同士が提携して、自社のエリア外でも通信ができる「ローミング」は、エリア外となる海外の基地局を経由する仕組みで料金が抑えることができます。海外での操作方法や契約内容を知っておけば、帰国後、高額な請求に悩まされることはありません。


また、現地のSIMカードを購入するなどして、手持ちの携帯電話で格安に連絡を取りあうことも可能です。その場合、現地では日本で利用している電話番号が利用できないなどの不便も生じますので、事前に確認するようにしましょう。


無料通話アプリは注意が必要!
最近では、海外で無料通話アプリを利用する人も増えています。このようなアプリは大変便利ですが、すべての通話が無料になるわけではありません。例えば一定時間は無料ですが、それ以上は追加料金がかかるケースがあったり、電話をかける場所によっては無料エリアに指定されていないケースもあります。また、Wi-Fiにつながないで利用すると、膨大なデータ通信料がかかるなど、さまざまな問題があるため注意も必要です。


無料通話アプリを利用する際には、事前にアプリのWEBサイトを見るなどして、料金体系を確認しておくようにしましょう。


最近ではメールやアプリが充実したこともあり、海外から日本へ連絡を取る手段は電話だけではありませんが、急きょ電話をしなければならなくなることもあるかもしれません。海外旅行へ行く際には、事前に電話のかけ方を調べていくようにしましょう。


観光ジャーナリスト 千葉千枝子

筆者の写真

日本の明日を担うインダストリーとしての観光を応援しています。

旅をテーマにさまざまな角度から魅力やノウハウをお届けしています。旅は人生をより豊かにしてくれるツールです。古今東西、老若男女のエネルギーの行く先を、私、千葉千枝子が自信をもってナビゲートします。

【URL】 http://www.longstaystyle.com/
【経歴】 淑徳大学 教授。中央大学卒業後、富士銀行入行。シティバンクを経てJTBに入社。96年に独立、運輸・観光全般の執筆、講演活動を行うほか、TV・ラジオにも多数出演。観光人材の育成に注力する。
【著書】 「JTB旅をみがく現場力」(東洋経済新報社)、「観光ビジネスの新潮流」(学芸出版社)など多数。

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