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外出先で火災に遭遇したときの対処方法とは?

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2018.04.20 更新2018.04.24

火災のニュースを目にすると、もし自分が現場近くにいたらどのように対処すればいいかと考えてしまいます。外出先で火災に遭遇した場合の基本的な対処方法を教えてください。

できるだけ早く避難を開始し、煙を吸わないように姿勢を低くして移動しましょう。

総務省の消防白書によると、商業施設、職場、学校など、建物火災による死因の大部分は「逃げ遅れ」であることがわかります。建物内で火災が発生した場合、炎よりもまず煙が充満するため、できるだけ早く避難を開始し、煙を吸わないように移動をしなくてはなりません。火災に遭遇した際の避難のポイントを確認しましょう。(※)


できるだけ早く避難をはじめることが重要!


建物火災から避難する際の鉄則は、できるだけ早く行動を開始することです。特に避難経路などを把握していない外出先で火災に巻き込まれた場合、経路がわからず避難に時間がかかります。そのため、「非常ベルが鳴っているが誤報に違いない」「周りの人が動きはじめたら移動しよう」などと考えず、率先して行動を開始する必要があります。


またビルや商業施設の上層階で火災に巻き込まれた場合、エレベーターやエスカレーターは使用せず徒歩での避難が原則となります。エレベーターやエスカレーターは火災時に停止したり、煙のとおり道になったりして危険な場合があるためです。


●煙を吸わないように避難する
避難のときには煙を吸わないように注意してください。
火災のときに発生する一酸化炭素は、大量に吸い込むと数分で死亡すると言われていますが、少量の吸入であっても、意識を失ったり身体が動かなくなったりします。煙は下から上にのぼりますので、煙が増えてきた場合は床に這うようにして移動をして、下部に残っている空気を吸うようにしましょう。


また万が一身体に火がついてしまった場合、水などをかけて消火するか、水がなければ服を脱ぎ捨てる、地面に転がって床に火を押しつけるなどして消火します。着衣の下に火傷を負ってしまった場合は、無理に服を脱がずに、服の上から水をかけて冷やします。


●視界が悪化した場合は壁沿いに移動する
煙で視界が奪われると自分自身の居場所が把握しづらくなるため、部屋の中心を突っ切るのではなく、壁沿いに移動するようにしましょう。視界を奪われた場合は、煙が流れていく方向(屋外側)に向かって壁沿いに移動し、さらに誘導灯を見つけて明かりの方向へ移動するようにします。


そのとき、後続の避難者がいなければ、建物内部の扉を閉めながら移動した方が、延焼や煙の充満を遅らせることができますが、逃げ遅れた方がいる可能性もあるため、扉を閉めてもカギはかけないようにしてください。


●どんな布でもよいので鼻と口にあてる
タオルやハンカチで鼻と口を覆うことで、吸い込む煙の量を減らせますので、避難のときにはできるだけ布を鼻と口にあてるようにしてください。折り重ねて枚数を増やすと効果的ですが、一酸化炭素を防ぐことはほとんどできませんので過信は禁物です。


またタオルは乾いていても濡れていても、防ぐ煙の量はほとんど変わらないほか、濡らすことでかえって息苦しくなる場合もあります。そのため、火災の際にはわざわざタオルを濡らす手間をかける必要はなく、どんな布でもよいので鼻と口にあて、その分、早く避難を開始した方がよいでしょう。


地下鉄に乗車していた場合の避難方法


地下鉄に乗車中、自分のいる車両で火災が発生した場合は、速やかに燃えていない車両へ移動します。全員が移動したら扉を閉めて煙の侵入を防いでください。安全が確保できたら、車両に備えつけのインターホン(非常通報装置)で乗務員へ火災を知らせます。


炎が小規模であったり、余裕がある場合は、車内にある消火器で初期消火に協力するとよいでしょう。また地下鉄火災の場合、原則として車両は緊急停止せず、最寄りの駅まで走行します。落ち着いて電車が止まるのを待ち、乗務員や駅員の誘導にしたがって避難をしてください。


高層ビルにいた場合の避難方法


高層ビルで火災に巻き込まれた場合も、基本的な避難の方法は変わりません。できるだけ早く行動を開始し、階段を使って地上まで降ります。階段がすでに煙で覆われている場合、ビルには複数の避難経路がありますので、ほかの階段を使用してください。


なお、避難のときには炎と煙の拡散を防ぐために扉を閉めながら(カギはかけないで)移動をします。避難が遅れてすでに階段が通行できない状態になっている場合は、煙が上がってくる階段からできるだけ離れた部屋に避難し、扉の隙間をタオルなどで埋め、窓から外部へ助けを求めてください。


火災の避難はとにかく初動が肝心です。できる限り早く、一酸化炭素中毒にならないよう注意をしながら退避します。そのとき、まず火災の発生を周囲に告げることは大変重要です。また、普段から非常ベルの位置や避難通路の確認も怠らないようにしましょう。


※出典:「平成29年版 消防白書」総務省消防庁
http://www.fdma.go.jp/html/hakusho/h29/h29/index.html
(最終確認:2018年3月23日)


備え・防災アドバイザー 高荷智也

身近な危機に対応できる、暮らしの備え・防災をお伝えします。

「備え・防災は日本のライフスタイル。」世界有数の災害大国日本において、私たちの身近に潜むリスクに対処するためには、生活の中に備え・防災を取り込む必要があります。個人と家庭の視点で、暮らしの備えをご案内します。

【URL】 http://sonaeru.jp/
【経歴】 2007年に本業のかたわらで始めた防災ブログが反響を呼び、2011年より防災をテーマとしたセミナー・執筆・メディア出演を開始。2015年に、屋号をソナエルワークスと定め、以来インターネットメディアや講演会などを中心に活躍中。1982年、静岡県生まれ。
【メディア】 テレビ、新聞、雑誌など出演多数、生活者視点の分かりやすい防災アドバイスに定評がある。著書に「中小企業のためのBCP策定パーフェクトガイド(2015年)」、他。

※上記に関するご質問、お問合せは、原則受付けておりませんのであらかじめご了承ください。

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