トラブル解決術

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妊娠中に地震がおきた時の対処方法とは?

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先日、地震が起こりました。震度が3くらいで少し揺れたくらいでしたが、妊娠中のためどう対処していいのかすごく迷ってしまいました。もし、妊娠中で大きな地震に遭遇してしまった場合はどのように対処すればいいのでしょうか。

自宅を安全な空間にしておき、入院用品も早めにまとめておきましょう。

妊婦さんが大地震に巻き込まれた際には、とにかく自分自身の安全を確保し、その上でおなかの赤ちゃんを守ることが大切です。しかし、大地震発生直後の身の安全には事前の準備が欠かせないため、妊婦さんがいる家庭はきちんと対策を行っておきましょう。


■妊婦さんを地震から守るために

地震から命を守るためには、「家を潰さないこと」「家具を固定すること」「津波や火災などの二次災害から逃げる準備をしておくこと」が必須です。特に妊娠後期の妊婦さんは素早い動きが制限されたり、ショックを与えることが厳禁ですから準備が必要です。


・自宅の耐震性を調べ、不足している場合は強化工事を行う。

・家具を固定したりガラスに飛散防止フィルムを貼ったりする。

・二次災害から素早く避難するため、非常時の持ち出し荷物は常にまとめておく。また津波から避難する場合は車両の使用も検討に入れておき、ルートなどを事前に想定しておく。


■妊婦さんがいる家庭で、特に準備しておくべき非常持ち出し用品


・母子手帳他一式

保険証、診察券、お薬手帳、印鑑、病院代としての現金、病院や家族の電話番号一覧などは、母子手帳と一緒にケースに入れて常に携帯しましょう。


・衛生用品

感染症を避けるため妊婦さんは常に清潔を保つことが必要です。ウェットティッシュや赤ちゃん用のお尻ふきを用意しておきましょう。お尻ふきは出産後にも使えるため無駄になりません。


・防寒道具

妊婦さんは温かくしておく必要がありますので防寒用品が必要です。夏場でも夜間は冷え込みますので持ち出し袋などに入れておきましょう。


・飲料水と非常用トイレ

妊婦さんは通常時より代謝が増しており、赤ちゃんの分も含めて普段より多くの水分補給が必要になります。ペットボトル水などは多めに備蓄しておきましょう。またトイレを気にして水を飲めなくなるのは悪影響ですので、非常用トイレも多く用意しておきます。


・入院準備品

大地震後すぐに出産をするような場合、入院の準備品が入手できなくなる場合があります。また一時的に被災地を離れて遠方で出産に挑む場合もあり得ますので、出産1~2ヶ月前になったら病院などから指示される入院用の持参品や、退院時用の赤ちゃん用品などを用意して、すぐ持ち出せるようにまとめておきましょう。


■妊婦さんの避難生活を支援するために

妊婦さんが避難所で生活をすることは大変ですし、過度なストレスの要因になります。そのため、津波や土砂崩れなどの二次災害の心配が少ない地域に居住している場合は、そもそも避難所へ移動しなくてよい準備をしておくと良いでしょう。自宅が倒壊せず、二次災害に襲われず、水や食料品の備蓄があれば、無理に避難所へ移動する必要はありません。


ただし臨月を迎えている場合など、周囲のサポートが必要な場合は常に支援を受けられるように、あえて避難所で生活することも有効です。この場合出産が近いことを避難所の運営スタッフに遠慮せずきちんと伝えて、部屋などの配慮を受けられるようにしましょう。


備え・防災アドバイザー 高荷智也

筆者の写真

身近な危機に対応できる、暮らしの備え・防災をお伝えします。

「備え・防災は日本のライフスタイル。」世界有数の災害大国日本において、私たちの身近に潜むリスクに対処するためには、生活の中に備え・防災を取り込む必要があります。個人と家庭の視点で、暮らしの備えをご案内します。

【URL】 http://sonaeru.jp/
【経歴】 2007年に本業のかたわらで始めた防災ブログが反響を呼び、2011年より防災をテーマとしたセミナー・執筆・メディア出演を開始。2015年に、屋号をソナエルワークスと定め、以来インターネットメディアや講演会などを中心に活躍中。1982年、静岡県生まれ。
【メディア】 テレビ、新聞、雑誌など出演多数、生活者視点の分かりやすい防災アドバイスに定評がある。著書に「中小企業のためのBCP策定パーフェクトガイド(2015年)」、他。

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