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トラブル解決術

被災し帰宅困難になった場合の対処方法とは?

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2013.09.26 更新2017.03.16

外出する仕事が多いため、家から遠い場所で災害に遭い帰宅困難になるのではと心配しています。外出先で大震災などの災害が起き、帰宅困難になってしまった場合の対処方法を教えてください。

家族の安否確認を取り、無理な徒歩帰宅をしないようにその場に留まりましょう。

大地震などの災害で帰宅困難な状況に陥った場合、命を守るために重要なのは、無理をして帰宅をしないことです。例えば大地震の際には、大きな揺れの後の二次災害として、津波、土砂崩れ、液状化、地割れ、大規模な火災、余震による落下など、様々な危険が生じます。


さらに地震直後から3日間は、家屋倒壊などで生き埋めになった人々を救助するため、消防や自衛隊の人員と機材が大量に移動をします。また大量の支援物資が被災地に運び込まれます。この際、多くの帰宅困難者が徒歩で移動をすると、それだけで災害救助の妨げとなり、多くの命が失われることにつながります。


そのため、鉄道などの交通機関が動き出すか、幹線道路の通行規制が解除されるまでの期間、少なくとも3日間程度は、自分自身と被災者の命を守るために現地へ留まり、無理な移動をしないことが重要です。そのための準備をしておきましょう。


■家族との安否確認

帰宅困難時、職場などに留まるための準備ができていたとしても、家族の安否確認が取れない場合、無理を押して徒歩で帰宅しようとする傾向が強まります。そのため、帰宅困難対策の一環として、家族との安否確認の準備をしておくことが必要です。


携帯電話や携帯メールで安否確認がとれる場合は、災害の規模があまり大きくないためさほど問題にはなりません。しかし災害の規模が大きい場合、携帯電話や携帯メールは使えなくなることがほとんどですので、他の安否確認手段を用意しておくことが重要です。


・災害用伝言ダイヤル:171

・各携帯電話会社が運用する災害用伝言板

・ソーシャルメディア「twitter(ツイッター)」「Facebook(フェイスブック)」「mixi(ミクシィ)」

・ネット回線を用いた連絡ツール「skype(スカイプ)」「LINE(ライン)」


これらの手段は、大規模災害時にも携帯電話と比べてとつながりやすくあります。事前に利用の練習をしたり、家族全員のアカウントを取得して携帯電話などに登録しておくなどして、確実に安否確認が行えるようにしておきましょう。


■要支援者への対応

仕事の関係で、自宅に要介護者や要支援者、また自宅近くの保育園に小さな子供を預けて職場へ通勤している場合は、安否確認がそもそもできなかったり、無事が確認できても結局は急いで帰宅をしなければならないことがあります。


このような家庭の場合、帰宅困難時に頼ることができる協力者を準備しておく必要があります。祖父母・兄弟姉妹・親戚や、隣近所、また福祉施設や行政などと相談し、帰宅ができなくなった際、自宅の要支援者の面倒を見てくれるような準備をしておくことが必要です。


■職場や外出先に数日間留まるための準備

●「情報収集」の準備

大地震などの災害が生じた際、いつまでその場に留まれば良いのか、また安全に帰宅するためのルートはどこなのかなど、情報を収集することが重要になります。


・鉄道などの交通機関の運行状況

・幹線道路の規制・通行状況

・津波や火災などの二次災害の情報

・地震の規模や今後の余震の情報

・避難所や帰宅支援施設の情報


これらの情報を入手するために、携帯ラジオ、ワンセグテレビ、携帯電話・スマートフォンの乾電池式充電池などを用意しておき、速やかに情報収集が行えるようにしておきましょう。


●「滞留するためのグッズ」の準備

家族との安否確認が取れ、職場や滞留地の安全が確保できたら、目安として3日間その場に留まれるようにする準備をしておきます。必要なグッズは以下のようなものです。


・携帯トイレ(7回×3日分)

・飲料水(4リットル×3日分)

・食料(乾パン、パンの缶詰、アルファ化米とレトルト食品など)

・医薬品(救急セット・予備の持病の薬など)

・安全用品(LEDライト、革手袋、ヘルメットや帽子など)

・衛生用品(アルコールティッシュ、タオルなど)

・睡眠・防寒具(毛布、エマージェンシーシート、軍手、耳栓など)

・自分だけが必要な道具(予備のメガネ、生理用品など)

・帰宅グッズ(地図、コンパス、スニーカー、上記を入れるザックなど)


これらのグッズを、職場や学校、または普段通勤や仕事で用いている車の中に常備しておくと、帰宅困難時にも数日間その場に留まることができるようになります。


■自動車に乗っていた場合の注意点

被災時に車に乗車していた際は、まずその場で身の安全を図った後、ラジオや携帯電話で、災害の規模や道路の通行状況を確認してください。災害の規模が小さく、道路に交通規制がかかっていなければ、余震に注意しながら自宅へ帰宅することができます。


一方、災害の規模が大きく、幹線道路などに交通規制がかかっていることが分かった場合は、家族の安否が確認できたらその場に留まるようにしましょう。車で通勤をしていたり外出が多い場合は、トランクなどに上記のような滞留グッズを用意しておき、数日間帰宅しなくてすむようにしておきます。またガソリンが半分以下になったら給油をする習慣をつけることも有効です。


備え・防災アドバイザー 高荷智也

身近な危機に対応できる、暮らしの備え・防災をお伝えします。

「備え・防災は日本のライフスタイル。」世界有数の災害大国日本において、私たちの身近に潜むリスクに対処するためには、生活の中に備え・防災を取り込む必要があります。個人と家庭の視点で、暮らしの備えをご案内します。

【URL】 http://sonaeru.jp/
【経歴】 2007年に本業のかたわらで始めた防災ブログが反響を呼び、2011年より防災をテーマとしたセミナー・執筆・メディア出演を開始。2015年に、屋号をソナエルワークスと定め、以来インターネットメディアや講演会などを中心に活躍中。1982年、静岡県生まれ。
【メディア】 テレビ、新聞、雑誌など出演多数、生活者視点の分かりやすい防災アドバイスに定評がある。著書に「中小企業のためのBCP策定パーフェクトガイド(2015年)」、他。

※上記に関するご質問、お問合せは、原則受付けておりませんのであらかじめご了承ください。

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