トラブル解決術

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「津波警報」「津波注意報」が発表された時の対処方法とは?

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テレビやラジオ、インターネットなどで、自分の住んでいる地域に「津波警報」「津波注意報」が発表された場合、どんなことに注意し、またどのように対処すればいいのでしょうか?

地震の揺れを感じていなくても、すぐに海岸から離れましょう

■「津波警報」「津波注意報」が発表された際に注意すること

「津波警報」、「津波注意報」は、予想される津波の高さにより3種類に分けられます。


「大津波警報」…予想される津波が、高いところで3mを超える場合。

「津波警報」…予想される津波が、高いところで1m~3m以下の場合。

「津波注意報」…予想される津波が、高いところで0.2m~1m以下の場合で、津波により災害が生じるおそれがある場合に発表。

※「大津波警報」の対象地域にいる場合は、特に迅速な行動が必要です。


・海水浴やサーフィン、海釣りなどをしている場合はすぐに中止する。

・海岸付近や、海沿いの標高が低い地域にいる場合はすぐに避難を始める。

・「大津波警報」が出されている場合は、高い場所を目指して移動をし続ける。

・地震の揺れが小さくとも巨大な津波がやってくることがあるため、揺れの大小にとらわれず警報にしたがって避難をする。

※津波の高さが低めの「津波注意報」であってもただちに海から上がって、海岸から離れてください。


■自動車に乗っている際に注意すること

・様子を見ようなどと海岸に近づくことはせず、安全な高台へ避難しましょう。

・津波避難は徒歩が原則ですが、場合により自動車避難が必要になります。

 →高台や高い建物までの距離が遠く、徒歩では間に合わない場合

 →人口が少ない地域で渋滞が発生しないと思われる場合

 →地震による被害が少なく、路面の状況がよい場合


※走行時は窓を開け、防災無線や周囲の音が聞こえるようにする。

※渋滞が生じた場合や徒歩避難者が多い場合は、車を降りて徒歩で避難する。

※高台についてすぐに車を停車させると後続車が前に進めなくなるため、道路が続いていれば走行を続け、広域避難所のような施設の場合は、駐車場や駐車スペースの一番奥まで車を進めるようにする。


■「津波警報」「津波注意報」の内容と、発表時の状況

地震発生後、津波による災害の発生が予想される場合に発表されるのが「大津波警報・津波警報」と「津波注意報」です。


予想される津波の高さは、通常5段階の数字(10m超、10m、5m、3m、1m)で発表されます。ただし、巨大地震が発生した場合は正確な予想が難しいため、最初の警報では津波の高さを「巨大」「高い」という言葉で表現し、正確な予想ができ次第数字による発表に置き換えられます。


発表された「津波警報」の高さが数字ではなく「巨大」「高い」という言葉の場合は、大きな被害をもたらす津波が迫っている可能性があるため、特に早い避難を行うようにしてください。


津波は地震発生後から繰り返しやってきます。第1波より2波、3波の方が高くなることもありますので、「津波警報」が完全に解除されるまでは、海岸沿いには絶対に近づかないようにしましょう。


また地震の震源地が陸地に近い場合は、警報より前に津波に襲われる可能性があります。海岸付近で地震を感じた場合は、すぐに情報を集め、場合によっては警報が出る前に避難を開始することも必要です。


■津波に関する「特別警報」について

「大津波警報」は、「特別警報」と同等に位置づけられています。


「大津波警報」が発表された際には、大至急海岸から離れて高いところへ避難するなど、命を守るための行動をとってください。


備え・防災アドバイザー 高荷智也

筆者の写真

身近な危機に対応できる、暮らしの備え・防災をお伝えします。

「備え・防災は日本のライフスタイル。」世界有数の災害大国日本において、私たちの身近に潜むリスクに対処するためには、生活の中に備え・防災を取り込む必要があります。個人と家庭の視点で、暮らしの備えをご案内します。

【URL】 http://sonaeru.jp/
【経歴】 2007年に本業のかたわらで始めた防災ブログが反響を呼び、2011年より防災をテーマとしたセミナー・執筆・メディア出演を開始。2015年に、屋号をソナエルワークスと定め、以来インターネットメディアや講演会などを中心に活躍中。1982年、静岡県生まれ。
【メディア】 テレビ、新聞、雑誌など出演多数、生活者視点の分かりやすい防災アドバイスに定評がある。著書に「中小企業のためのBCP策定パーフェクトガイド(2015年)」、他。

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