トラブル解決術

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車検の更新を忘れるとどうなるのですか?

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最近、自動車免許を取得しました。まだ分からないことが多いのですが、その中の一つ、車検について教えてください。「保安基準」に適合しているかどうかの車両検査のことを言うと理解していますが、もし更新を忘れてしまった場合はどのような罰則があるのでしょうか?

車検と自賠責保険はセットで義務化されています。

車検制度は「道路運送車両法」で規定されており、初めは三年間の有効期限がありますが、次は二年ごとに車検が義務づけられています。したがって自動車を利用できる期限がラベルでフロントウインドに貼りつけられているのですが、最近規制が変わりラベルが小さくなり目立たなくなりました。そこで、ついうっかりして車検期限を過ぎても自動車を利用してしまうケースがあるそうです。


もし、車検が切れて運転すると「道路運送車両法 第58条の1及び第108条の1」により「6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金」が課せられます。また、日本では車検だけではなく交通事故の被害者を補償する目的で「自動車損害賠償保障法」で規定している「自動車損害賠償責任保険」の加入が義務化されています。この保険は車検とセットで加入するので、車検が切れているときは保険も無効となっています。この場合は 「自動車損害賠償保障法第5条及び第86条の3」でで1年以下の懲役または50万円以下の罰金が課せられます。更に、行政処分として「道路交通法 第103条及び第108条の33」の違反となり、車検切れは「6点」、自賠責切れも「6点」となり、厳しい行政処分となります。


気になる車検費用ですが、重大な問題がない場合は自動車の大きさにもよりますが、検査代と部品代で決まります。自動車の問題によって、タイヤやブレーキなどの消耗品は新品に交換されます。またエンジンや安全装置などの機能も検査されます。


車検ではこれ以外に自動車損害賠償責任保険代と重量税が課せられます。車検制度は制度の抜本的見直しが政府内で議論されています。諸外国と比べてあまりにも自動車の維持費が高いことが問題視されています。20年前の制度なので自動車そのものの耐久性も高まり、新車で4年間、継続車検で3年を目処に車検制度を見直す議論が進んでいます。


モータージャーナリスト 清水和夫

筆者の写真

環境問題という点から車とエコについて解説します。

国内外の耐久レースで活躍する一方、モータージャーナリストとして自動車の運動理論や安全性能を専門にしつつ、最近ではクルマ好きが考える安全と環境をライフテーマとして執筆しています。

【URL】 http://kaz-administration.blogspot.com/
【メディア】 「ディーゼルこそが、地球を救う」(ダイヤモンド社)、「車安全学のすすめ」(NHK出版) 、「モーターマガジン」「ENGINE」「GENROQ」などで連載中、TV番組のコメンテーターやシンポジウムのモデレターとしての出演も多数。

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