トラブル解決術

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単独事故を起こした時の対処方法とは?

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先日、母が運転を誤って車をガードレールにぶつけてしまいました。かなり動揺をして慌ててしまったようです。もしも、事故を起こしてしまった時のために知っておきたいのですが、単独で事故を起こした時の対応方法を教えてください。

人命を最優先に、落ち着いて行動しましょう。

事故を起こした時はまず人命を最優先して行動してください。ドライバーは船に例えると船長さんと同じで乗員の命を守る責任があります。


さて自動車がガードレールなどの道路構造物にぶつかったら、まず自分と乗員の怪我や脱出を優先してください。自力で脱出できるなら、まずエンジンを切ることが先決です。エアバッグが開くと車内にガスが充満し、白っぽく見えますが火災が起きたわけではありません。シートベルトを外し車外にでる時には、後続車や対向車に充分注意してください。自分や乗員の安全を確保し、警察に電話します。怪我の具合などで対応が変わりますが、救急車を呼ぶ必要があるかどうかは、最悪の事態を想定して判断しましょう。


車外にでたら、まず安全な場所を確保します。事故車のまわりを歩き回ることは危険です。その次の行動は三角表示板や発煙筒などを使って後続車に事故車がいることを知らせます。少し余裕が生まれたら、携帯電話などで警察に連絡が取りましょう。


問題は自分や乗員が怪我をしている場合です。軽傷ならよいですが、意識が混沌としたり、頭部を打ったり、あるいは出血がある場合は緊急救命が必要となります。我々ができることは1)気道確保(酸素を血液に送り込む) 2)止血 と覚えておきましょう。車外に連れ出すことができない場合は、寝かせてくことが大切かもしれません。事故直後のドライバーは興奮しているので、自分の体の不調が自覚しにくいのですが、後で具合が悪くなることも考えられます。事故処理は警察や保険会社に任せるとして、まずは人命を優先し、二重事故を防ぐ行動をとりましょう。


モータージャーナリスト 清水和夫

筆者の写真

環境問題という点から車とエコについて解説します。

国内外の耐久レースで活躍する一方、モータージャーナリストとして自動車の運動理論や安全性能を専門にしつつ、最近ではクルマ好きが考える安全と環境をライフテーマとして執筆しています。

【URL】 http://kaz-administration.blogspot.com/
【メディア】 「ディーゼルこそが、地球を救う」(ダイヤモンド社)、「車安全学のすすめ」(NHK出版) 、「モーターマガジン」「ENGINE」「GENROQ」などで連載中、TV番組のコメンテーターやシンポジウムのモデレターとしての出演も多数。

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