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初七日とは?初七日の法要・法事の方法とは?

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先日親族の法要に参列する機会がありました。よく初七日(しょなのか)という言葉を聞くのですが、正確な意味や法要の進め方について詳しく教えてください。

葬儀・告別式の日、同日に行われるケースが多いようです。

■初七日とは

仏教では、亡くなって四十九日までの間、七日ごとに法要を行って供養することで、故人が迷うことなく仏の世界へ入ることができるという教えがあります。初七日法要とは没後七日目に行われる法要のこと。本来ならばその日に集まって行われるものなのですが、実際に七日後に遺族・親戚が顔をそろえるのは難しいため、現代では火葬の後に、遺骨を迎える「還骨法要」と同時に「初七日法要」が行われています。


近年急速に増えているのが、火葬後ではなく、葬儀・告別式中に一緒に初七日法要まで組み込んでしまうケース。これを「繰り上げ初七日法要」といいます。中には、四十九日法要を葬儀当日に繰り上げて行う「取り越し法要」「繰り上げ四十九日法要」を営む地域もあります。


■神道、キリスト教の場合

神道の場合、葬儀が終わった後は「帰家祭」と仏教で初七日法要にあたる「十日祭」が行われます。

キリスト教では還骨・初七日法要、帰家祭・十日祭に相当する儀式はありませんが、日本の習俗に合わせて遺骨を安置して献花を行ったり、賛美歌を歌うこともあります。


■還骨・初七日法要の場所

葬儀・告別式が行われた場所で行うケースが多いのですが、料亭、レストラン、ホテルなどで行われることもあります。ただし、こういった施設は弔事専門ではないため、線香・焼香や鳴り物(木魚、リンなど)が使用できなかったり、読経が行えないなどの制約があることも多く、注意が必要です。


■法要後の会食

還骨・初七日法要後は、一般的に食事がふるまわれます。この会食には「精進落とし」「精進上げ」「仕上げ」「お斎」といった言葉が使われます。


席順は、僧侶が上座、遺族が下座と言われていますが、地域によって、また寺院との関係によって異なります。会食の席では杯を掲げますが、その時の発声は「乾杯」ではなく「献杯」となりますのでご注意を。グラスを高く上げたり、音を立て合わせるのはマナー違反です。


還骨・初七日法要は、葬儀の手配と同時に葬儀社が段取りをしてくれます。手順やマナーなど、地域によって違いがありますので、必ず確認をしておくようにしましょう。


葬儀・お墓コンサルタント 吉川美津子

筆者の写真

今さら聞けない仏事&弔事の基本マナーをお伝えします。

仏事&弔事のマナーは難しいと思っていませんか?これまで多くの葬儀やお墓の現場に携わり、遺族と接して感じたことは、マナーの基本は弔意の心だということ。故人やご先祖に対する尊厳と、家族へのおもいやりを念頭に、なぜ特別なふるまいをいをしなければいけないのかを考えれば、自然と気持ちが行動にあらわれるはず。葬儀やお墓のことなど、ここでは一般的なマナー本に書かれている情報ではなく、死に関する分野で培った豊富な現場経験をもとに、現代に合った情報をお伝えします。

【URL】 葬儀ビジネス研究所 http://www.1sogi.com
【所属】 日本葬祭アート&デザイン協会 理事、駿台トラベル&ホテル専門学校非常勤講師他。
【メディア】 「プレジデント」、「週刊女性」、「anan」、日本経済新聞、読売新聞、「ノンストップ!」(フジテレビ)出演他。
【著書】 「葬儀業界の動向とカラクリがよーくわかる本」(秀和システム)、「まだ元気!なアナタのための終活のはじめかた」(メディアファクトリー)他。

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